除草剤は安いやつで十分!農薬業界の謎…
私は、肥料・農薬を販売する営業マンをやっています。(やっと2年目)
せっかくなので、農業分野で学んだことも書きためていこうと思っています。
除草剤の種類
そもそも除草剤には、大きく分けて2種類あります。
- 除草剤がかかった所だけ枯らすタイプ(地上部だけ枯らす)
- 除草剤が植物の一部にかかれば、全て枯らすタイプ(根まで枯らす)
駐車場や家の庭など、雑草を根絶させたい所には、2のタイプを使えばいいでしょう。
一方、斜面などの雑草を生やしておくことで、崩落を防止したいようなところ、でも雑草が元気すぎてジャマ。
そんなところには、1のタイプで、根は残しておきつつ、地上部をスッキリさせるのが良いでしょう。
除草剤は安いやつで十分!
そもそも除草剤は、農薬の一種です。
農薬っていうのは、法律でガチガチに固められている世界。
作物ごとに使用方法が細かく決められています。
たとえばAという殺虫剤。
とうもろこしにアブラムシが付くのがイヤなので、Aという殺虫剤を散布しようとします。
まず、Aという殺虫剤をとうもろこしに使って良いのか?
Aという殺虫剤が、とうもろこしに登録が取れていれば使えます。
登録がとれていたとして、使い方は?何倍に薄めて使うの?収穫の何日前まで使って良いの?
これらは、すべて登録によって決められます。
そしてそれを守らずに農薬を使用した場合、その作物は出荷できなくなります。
除草剤も同じです。
作物を育てる上で、雑草というのはとてもジャマ!
なので、除草剤で退治しようと、除草剤は作物栽培の過程でも活用されています。
除草剤も農薬なので、作物ごとに登録があります。
作物の植わっている畑では、登録の取れている除草剤しか使えない。ということです。
そして、登録を取るのには、莫大ばコストがかかります。
そのコストは商品単価に反映されます。
だから農薬は高いのです。
一方、登録を取っていない農薬というのがあります。
え?そんなの使って良いの?
と思われるかもしれませんが、作物の植わっていない、駐車場とかに散布するなら問題ないワケです。
そんな登録のないような農薬で、効果はあるのか?危険じゃないの?
農薬のパッケージに記載の、「有効成分」の記載を見てみましょう。
商品名はメーカーによって様々ですが、中身の成分名は各社共通です。
つまり、登録の取れている商品の有効成分をチェックして、登録の取れていない商品と照らし合わせればいいワケです!
そんなメンドクサイ。。
と思うかもしれません。
たしかにメンドクサイです。
そんなことして何のメリットがあるのでしょうか。
それは、ズバリ安い!!です。
安くて効果は同じなんです。
一例です。
広告をガンガン打って知名度バツグンの除草剤「ラウンドアップマックスロード」
1㍑で3,000円程度しますね。
有効成分は、画像では小さくて見づらいですが、「グリホサート 41%」との記載があります。
一方、ホームセンターで安く買える除草剤があります。
こちらは500mlで300円でした。
1㍑あたり600円。
ラウンドアップマックスロードの5文の1の価格です。
有効成分は?
「グリホサート 41%」
ラウンドアップマックスロードと全く同じです。
値段が5分の1なのに、中身は全く同じです!!
つまり、効き目も安全性も同じというワケ!
では何が違うのか?
安い方は、登録を取っていないんです。
だから畑とかには使えません。
でも駐車場とかに使うには、問題なしです。
どっちを使います?
中身が全く同じで、価格差は5倍。です。。